知ってる企業はもう動いてる!インテントセールスとは
2024年11月25日更新
はじめに
仕事で「インテントセールス」という言葉を聞く機会が増えてきたのですが、最初は何のことだか全然わかりませんでした。でも、営業やマーケティングの分野で重要な概念らしい…そこで、今回は「インテントセールス」について一から深堀りしてみたいと思います!一緒に学んでいきましょう!
目次
- インテントセールスって何?
- インテントセールスがもたらす3つのメリット
- インテントセールスの実践ステップ:4つのステップで取り組む方法
- インテントセールス導入時の注意点
- おすすめインテントセールスツール比較
- まとめ:インテントセールスで営業力を最大化!
1.インテントセールスって何?
インテントセールスとは
インテントセールスとは、お客様が「今、これが欲しい!」と思っているタイミングやニーズをデータから見つけ出し、そのニーズに合った提案を行う新しい営業手法です。具体的には、インテントセールスとは、ユーザーの興味や関心を示す「インテントデータ」を活用して、潜在顧客にアプローチする営業手法です。主にBtoB領域で利用され、顧客のニーズが発生したタイミングで、効率的にニーズに応じたアプローチを行うことが特徴です。なお、インテント(intent)とは「意図」や「目的」を意味します。
なぜ注目されるのか?
デジタル社会では、顧客は膨大な情報に日々接しているため、インテントセールスのようなタイムリーで適切な情報提供が求められています。元NewsPicksの佐々木紀彦氏も、営業の進化としてインテントセールスを推奨しており、マーケティング業界での活用が進んでいます。顧客が検索しているテーマに関連する情報をタイムリーに表示できるため、購入を促進する大きなインパクトがあります。
従来の営業手法との比較
従来の営業手法には2つのアプローチがあります。
【アウトバンドセールス】
企業側が積極的に顧客に連絡を取る手法で、電話、メール、訪問などを通じてアプローチします。しかし、この方法では顧客が必ずしも興味を持っているとは限らず、購買意欲が低い段階でアプローチするため、無駄な接触が増えることが多いです。
【インバウンドセールス】
顧客側からの問い合わせや資料請求に対応する手法です。この方法では、購買意欲のある顧客に効率的にアプローチできるものの、すべての潜在顧客にリーチできるわけではありません。
インテントセールスは、顧客のニーズをタイムリーに把握できるため、最適なタイミングと方法で顧客にアプローチが可能です。ニーズが高い顧客に対して重点的にリソースを割けるため、効率的な営業活動を実現できるのが強みです。
インテントセールスにはツールの導入が不可欠
インテントセールスは、顧客のニーズをタイムリーに把握し、最適な提案を行う営業手法です。しかし、その実現には膨大なインテントデータの収集・分析が必要です。これを手動で行うのは非効率であり、データ活用の精度が低下するリスクもあります。そこで、効率的かつ正確にインテントデータを活用するためには、専用ツールの導入が欠かせません。
2. インテントデータの種類とその活用方法
インテントデータとは
インテントデータとは、ユーザーがWeb上で検索やサイトの閲覧を通じて示す「興味・関心」や「目的」を表すデータのことです。例えば、ある商品について調べている人のサイトの訪問情報から、その人が何を求めているのかがわかります。このデータを分析することで、企業はユーザーがどんな商品に興味を持っているか、どんな問題を解決しようとしているかを把握し、それに基づいてマーケティングや営業戦略を立てることができます。
なぜ今、インテントデータが重要なのか?
ビジネスの現場では、「どの顧客にアプローチすべきか」「いつが最適なタイミングか」を見極めることが重要です。インテントデータは、そんな判断に不可欠な情報を提供してくれます。
インテントデータの3つの種類
インテントデータは「ファーストパーティデータ」「セカンドパーティデータ」「サードパーティデータ」の3種類に分類され、それぞれ取得する方法やツールが異なります。
1. ファーストパーティデータ
これは自社が直接収集したデータです。具体的には、自社のウェブサイトやアプリの利用履歴、MAツールで得た情報、顧客アンケートの結果などが含まれます。このデータは、自社の顧客や見込み客のニーズを深く理解するのに役立ちます。ただし、自社と既に関わりのあるユーザーに限定されるため、データの量が限られる場合があります。
2. セカンドパーティデータ
これはパートナー企業から提供されるデータです。パートナー企業が自社で収集したファーストパーティデータを共有してもらう形になります。このデータを活用することで、自社だけでは得られないユーザー情報を補完できます。
3. サードパーティデータ
これは外部のデータ提供企業が収集して公開しているデータです。自社と直接関わりのない幅広いユーザーの情報が含まれており、市場全体の傾向や新たな顧客層の発見に有用です。インテントデータを営業に最大限に活かすためには、膨大な量となるサードパーティーデータをどうやって取得するかということが重要になります。
3. インテントセールスがもたらす3つのメリット
インテントセールスは、現代のビジネス環境において非常に効果的な営業手法です。その主要なメリットは以下の3つに集約されます。
1. ターゲティングの精度向上
2. 優先順位の最適化
3. 顧客満足度の向上
1.ターゲティングの精度向上
・現状の課題
今日の市場では、顧客の価値観やニーズが急速に多様化しています。従来の自社データだけでは、この多様性に対応した精度の高いマーケティングを実施することが困難になっています。
・ インテントセールスによる解決
より正確な予測と分析: 顧客の行動データを分析することで、購買意欲の高い見込み客を特定できます。
最適化されたアプローチ:顧客の興味関心に基づいて、的確なタイミングでアプローチできます。
2. 優先順位の最適化
・従来の課題
これまでの営業手法では、顧客リスト全体に無差別にアプローチすることが一般的でした。これにより、時間とリソースの無駄が生じていました。
・ インテントセールスによる改善
効率的な顧客選定: 購買意欲の高い顧客を迅速に特定できます。
リソースの最適配分: 限られた時間と人員を、最も効果的な見込み客へ集中させることができます。
3. 顧客満足度の向上
・インテントセールスの効果
適切な情報提供: 顧客が必要としている情報を、適切なタイミングで提供できます。
押し売りの回避: 顧客の興味に基づいたアプローチにより、不要な営業活動を減らせます。
長期的な信頼関係構築: 顧客目線に立った丁寧な対応が可能になります。
4. インテントセールスの実践ステップ:4つのステップで取り組む方法
1.インテントに基づく企業のターゲティング
まず、インテントデータを活用して、興味や関心が高い企業を特定します。その際、ターゲット企業がカスタマージャーニーの「認知」「興味・関心」「比較検討」のどの段階にいるのかを仮定します。
複数のニーズが見つかる場合や、予想外のニーズが判明することもありますが、購買につながりやすいニーズを選んでターゲットを絞り込むことが重要です。
2.アプローチする部署や人物の特定
BtoBビジネスでは、ターゲット企業への提案時に、どの部署や人物にアプローチするかが鍵となります。インテントデータから明らかになったニーズや課題をもとに、関係する部署を特定しましょう。意思決定のキーパーソンを見つけることで、スムーズな決裁プロセスが期待できます。
3.インテントに合った訴求内容の作成
ターゲット企業や部署が抱えるニーズや課題を踏まえて、効果的な訴求内容を作成します。
単に自社商品やサービスに関連するキーワードを検索している企業にアプローチするのではなく、その企業のニーズや現在のフェーズを仮定し、それに合わせたアプローチを行うことが大切です。
企業の業種や規模などの属性も考慮しつつ、検索クエリから推測される課題に対して、自社のソリューションがどのように役立つかを明確に伝えることで、訴求効果を高めることができます。
4.最適なアプローチの実施
メール、SNSのダイレクトメッセージ、問い合わせフォーム、電話、手紙など、多様なコミュニケーション手段から、企業の特性やニーズに最適な方法を選んでアプローチします。
インテントセールスは、既に存在するニーズに対応する手法です。ターゲットの購買意欲が高まっているタイミングを逃さないよう、迅速かつ的確なアプローチを心がけましょう。
5. インテントセールス導入時の注意点
データの統合性
インテントセールスに使用されるインテントデータは、さまざまなソースから収集されるため、自社が保有するファーストパーティデータや他社から提供されるセカンドパーティデータと組み合わせる際の親和性を確認することが重要です。
特に、自社で導入しているMA(マーケティングオートメーションツール)やCRM(顧客関係管理ツール)と連携できるかを事前にチェックしてください。これらのツールとの親和性が確保されていない場合、データの活用に多くの人的リソースや時間が必要となり、結果的にコストがかさむ可能性があります。
また、導入済みのツールにデータを取り込む際には、各ツールが求めるデータ形式や粒度に適合しているかも確認しましょう。スムーズなデータ連携を可能にすることで、インテントデータを最大限に活用し、効率的な営業活動につなげることができます。
データの安全性
プライバシーが確実に保護されているかを確認することが重要です。特に、サードパーティデータを購入または利用する際には、データの品質や信頼性に加え、プライバシーに関する問題がないかを慎重に確認する必要があります。
データの最新性
ターゲット企業の関心は、社会の変化に伴い常に移り変わっています。ユーザーの行動が急速に変化する中で、インテントデータも定期的に更新する必要があります。古いインテントデータを使い続けると、ターゲット企業のニーズを正確に把握できず、競合他社に先を越されるリスクが高まります。
6. おすすめインテントセールスツール比較
国内向けインテントセールスツール
1. B2Bアナリティクス
ウィズプロジェクツ株式会社が提供する「B2Bアナリティクス」は、ウェブサイト訪問者の企業情報を特定し、営業リストを自動作成するツールです。公表されている企業情報とIPアドレスのマッチングにより、訪問企業の名称、住所、電話番号、業種などを特定します。日本国内の企業・団体約15万件、海外約200の国・地域の情報データを解析可能で、特に中小企業の営業活動の効率化を支援します。
特徴
- シンプルで使いやすい操作性
- 営業リストの自動作成
- 国内外の企業データ解析対応
- 手頃な価格
公式サイト: B2Bアナリティクス公式サイト
2. SalesNow
株式会社SalesNowが提供する「SalesNow」は、全国540万社以上を網羅した企業データベースです。独自の名寄せアルゴリズムを搭載し、頻繁なデータ更新で最新の企業情報を提供します。SFA・MAツールとの連携も可能で、無料のオンラインデモも用意されています。
特徴
- リアルタイム通知(メール・Slack対応)
- 156項目以上の条件でターゲット企業を絞り込み可能
- 最新の企業データに基づいたアプローチ戦略の策定
公式サイト: SalesNow公式サイト
3. uSonar
ユーソナー株式会社が提供する「uSonar」は、日本最大の法人企業データベースで、820万件以上の法人データを保有しています。高精度な名寄せ機能と、国内拠点網羅率99.7%の情報量を誇ります。SFA・MAツールとの連携により、営業活動の効率化を支援します。
特徴
- 見込み度合いのスコアリングによるマーケティング支援
- 高精度な名寄せによる一元化された情報管理
- 圧倒的な情報量と安全性のスクリーニング機能
4. SalesMarker(セールスマーカー)
株式会社Sales Markerが提供する「SalesMarker」は、510万社以上の法人データベースを活用したインテントセールスツールです。設定したキーワードがWeb検索された際に通知が届き、リアルタイムでのアプローチが可能です。SalesforceやHubSpotなどの各種CRM・MAツールとの連携もサポートしています。
特徴
- インテントデータを活用した見込み客の特定
- リアルタイム通知による迅速な対応
- 各種CRM・MAツールとの連携による営業改革
公式サイト: SalesMarker公式サイト
5. infobox
株式会社インフォボックスが提供する「infobox」は、市場開拓に必要な人物・企業・リサーチ情報を統合したデータベースです。スコアリングと受注分析により、クリエイティブなアプローチを実現します。インテントデータを活用し、自社サービスに関心の高い企業を可視化します。
特徴
- 市場開拓に不可欠な情報の統合データベース
- スコアリングと受注分析による効果的なアプローチ
- インテントデータで関心度の高い企業を可視化
公式サイト: infobox公式サイト
海外向けインテントセールスツール
1. KickFire
IDG Communications, Incが提供する「KickFire」は、APIを通じてWebサイト訪問者のデータから潜在顧客を特定します。取得したデータは手動で確認・正規化されるため、データの信頼性が非常に高い点が特長です。また、コンテンツの効果的な分析や各種ツールとの統合にも対応しています。
特徴
- 高精度なデータ抽出と正規化
- 効果的なコンテンツ分析
- API連携対応
公式サイト: KickFire公式サイト
2. ZoomInfo
ZoomInfo Technologies LLCが提供する「ZoomInfo」は、米国発の営業支援プラットフォームです。企業のウェブサイトやニュースソースから顧客情報を随時更新し、スコアリングや分析機能も備えています。顧客情報の一元化に加え、見込み顧客のステータスに応じた通知機能も利用可能です。また、導入前に無料トライアルを試せる点も魅力です。
特徴
- 常時更新される顧客情報
- スコアリングとアラート機能
- 無料トライアル利用可能
公式サイト: ZoomInfo公式サイト
7. まとめ:インテントセールスで営業力を最大化!
インテントセールスは顧客の“今欲しい”に応じたタイミングで情報を届ける手法で、営業力を最大化できるものです。正確なデータを活用し、ターゲットに合わせたアプローチを実践していきましょう。
インテントセールスは、顧客との信頼関係を強化し、成果を最大化します。各ステップを着実に進め、効果を高めるための工夫を続けていきましょう!
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