5W1Hはどう使う(4)ライターが教える、読みやすい文章を書くための5W1H
5W1Hコラムの第4回は、読みやすい文章を書くための5W1Hです。5W1Hのフレームワークを意識すれば、文章はすらすら書けるようになるはず。5W1Hが一番活かせるといっても過言ではない「書く」スキルとは。
<目次>
1-2.「5W1H」の大きな要素から書いていく
1.「文章作成」こそ、5W1Hが役立つ
報告書、企画書、メール、ブログ…、ビジネスの現場では、さまざまな文章を作成したり、処理する必要が出てきます。「忙しいのに、文章を書くのに時間がかかる…」そんな方も多いはず。しかし、第1回でもご紹介したように「5W1H」はニュースの原稿作成のために生まれたフレームワークです。
1-1.最初に意識したい「誰のために書くのか」
文章を書くときに、最初に意識してほしいのは「誰のために書くか」、言い換えれば「誰に伝えたい」のかということです。
もし日記を書くなら、自分が書いて読むのも基本的にあなたです。自分が書いて読むので何をどこから書いても大丈夫なはず。しかし、一人でも読んでくれる「読者」がいる場合、分かりやすさ、敬語などの相手に応じた表現が必須です。
1-2.「5W1H」の大きな要素から書いていく
この順番は、子どものころ聞いたおとぎ話(昔話)時間や場所など一般的な情報から始まるのでイメージしやすく、スムーズに読み進めることができます。
1.When(いつ)
2.Where(どこで)
3.Who(誰が)
4.What(何を)
5.How(どのように)
の順です。
3.「感情を表す」ためのHowの分解
Who(誰が)、What(何を)とHow(どのように)は個人の行動に関する要素ですが、特にポイントになるのはHowです。
文章を書く場合、Howは,
「方法」「原因→結果」「感情」の3つに分解して考えましょう。
人は何か行動した結果として、「楽しい」や「くやしい」といった新しい感情が現れます。そうした感情を受けて次の行動(5W1H)をするのが人間です。
「方法」や「原因→結果」は事実として理解しやすいですが、文章にする場合、意思や話し言葉などの「感情」表現が、表現の幅を広げます。
具体例
「次は必ず成功させよう」。その思いが彼の行動を変えたのだった。
3.「起承転結」との関係
5W1Hとともに、文章を書くコツとして挙げられるのが「起承転結」です。では、5W1Hと起承転結はどう違うのでしょうか。
「起承転結」は、漢詩をルーツに文章の構成として知られるものです。5W1Hと直接関係はありません。ですが、その構成は、5W1HのWho(誰が)、What(何を)、How(方法・原因→結果・感情)の要素を以下のように当てはめて考えることができます。
「起」は、自分の行動や出来事(Who、What)
「承」は、行動で生まれた結果(How)
「転」は、結果を受けての感情、または変化(How)
「結」は、最終的な結果(What、How)
つまり、5W1Hを意識すれば、おのずと起承転結のある文章が書けてしまうのです。
まとめ:書き始めるための5W1H活用法
- 相手を意識して、「5W1H」の大きな要素から書き始める。
- How(どのように)は、3つ(方法・原因→結果・感情)に分解し表現する。
- 5W1Hを意識すれば、起承転結のある文章ができる。