5W1Hはどう使う(3)相手の関心を高めて、本音を引き出す5W1Hの質問術
記者・ライターが使っているノウハウや実例から、ビジネスに役立つフレームワーク「5W1H」の実践的な使い方を学ぶ第3回は、相手の本音を引き出し、関心を高めるための5W1Hを使った質問のコツを紹介します。
<目次>
1.相手の関心を探るための「5W1H」
商談などで、話をスムーズに進めるコツは、まずは相手の関心を意識すること。そのためには、こちらの言いたいことばかりを話すのではなく、相手の関心がどこにあるのかを把握したうえで話すことが大切です。
こちらの提案やアイデアに相手が関心を持っていることが感じられれば、話はスムーズに進みます。そこで意識したいのが「5W1H」のフレームワーク。5W1Hのなかでも、Why(なぜ)の情報です。
1-1.What の背景にあるWhy
商談などでは、テーマであるWhat(何を)は、事前に明示されている場合が多く、共有されているケースが一般的です。しかし、そのテーマが生まれる背景として、必ず相手の意図や関心=Why(なぜ)があるはずです。
なぜ、それがテーマ(課題)なのか?そこに相手の本当の関心があるはずです。また、お客様と話が進む中で、新たなニーズやインサイトが明らかになることもよくあります。
1-2.5W1Hで課題の背景(事実)を把握
背景にある関心やニーズをつかむうえで、大事なのが、事実(Fact)の把握です。 何らかの問題が起こっている場合は、背景となっている事実を把握すること。その状況がいつから起こっていて、誰がそれを認識(発見)したのか?被害者は誰か?などの事実を5W1Hに沿って押さえていくことです。
2.WhyとHowをうまく使って「思考の言語化」へ導く
2-1.得られた事実をさらにオープンクエスチョンで聞く
5W1Hに沿って事実を確認しながら、問題が生まれる背景=理由を探ります。
その際のポイントは、把握した事実を、あらためてWhy(なぜ)とHow(どのように)によるオープンクエスチョンで問い直すことです。
When(いつ)→Why(なぜ、その時期だったのか)
Where(どこで)→Why(なぜ、その場所、状況だったのか)
Who(誰が)→Why(なぜ、その人物だったのか)
How(どのように考え)→How(どのような行動したか)
2-2.相手の思考がより明確になる質問
上記のようなWhy(なぜ)とHow(どのように)を繰り返すことで、明示されていなかった相手の意図や目的、つまり本音が見えてきます。ときには相手も意図していなかった考え、思考までも出てくることも。
そして、こうした思考を「言語化」してもらうフェーズへ。
「今回成功した理由は…」
「今回の案件を通じて得られたものは何でしょうか」
「過去の経験から、今回の提案に活かされたと感じていることは」
「同じようなことを聞いて失礼だ!」と感じるかもしれませんが、
経験豊富なライターは、こうした質問を、表現を少しずつ変えながら繰り返していきます。
最初から自分の考えをうまく話せる人は多くありません。事実を積み重ねて、繰り返しすことで、答える相手の「思考」がより明確になり、相手の「本音」が言葉になっていくのです。
もちろん「先ほども伺いましたが」などのフォローも忘れないようにしてください。
実は、会社WEBサイトから、5W1Hが再定義できる
商品開発・サービスインしたら
商品ページを作成
>広告を行う、インバウンド試作を行う
>商品ページへ流入
>購入や問い合せ
>CRMやMAツール
>営業
>契約
と流れていきます。
でも
購入や問い合せがあるまで、誰がどう反応しているのかはわかりません。
もし、商品ページへ流入した時点で
「誰が?」見ているのか、
更に、前後どのようなページ遷移をするのかがわかれば。
商品や、サービスにおける
- どの企業が
- どのタイミングで
- どのようなページ遷移で
- どう判断したのか
という、商品に対する5W1Hの解像度が、格段に高まります。